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ユーノとフリージア その四

大学生になって初めての遠征に行ってきましたー


・・・・・たのしかったけど、めっちゃ疲れました(´・ω・`)


むかしむかし、あるところにひとりの男の子がいました。


男の子には、家族がいませんでした。


捨てられたのか、死んでしまったのか、男の子にも、なぜ家族がいないのかわかりませんでした。


しかし、幸福にも彼には一族の仲間たちがいました。


一族の皆はひとりぼっちになるはずだった彼を、まるで家族のように接し、見守ってきました。


お陰で彼は元気に育ち、今ではみんなをまとめるりっぱな青年となりました。


そして彼は、いつかきっとみんなに恩返ししようと、そう心に決めたのです。








しかし、




悲しいことに、




彼は、




たったひとりの女の子を、




救う力すら持っていなかったのです。






























 ~ 時空管理局 無限書庫 ~






「・・・・・・あれ?司書長じゃないですか」


いつの間にか、管理局の中でも五本の指には入るであろう巨大組織となった、無限書庫。

そんな無限書庫では、早朝からすでにたくさんの秘書たちが書庫中を飛び回り、さまざまな情報を整理すべくあちこち

飛び回っていた。


「おはよう、みんな」

「今日は確か有給とってましたよね?」

「・・・うん」

「・・・・はい?じゃ、なんでここに?」


一週間ほど前からユーノがこの日を有給で休むことは、司書たち全員が知っていた。


「たしかフリージアちゃんとどこかに行くって・・・・」

「・・・うん・・・・それなんだけど・・・・」

「???」

「その反応を見る限りだと、ここには来ていないのかな・・・・」

「え?」

「・・・・いや、なんでも」



「ユーノ!」「!?」



ユーノが司書と会話をしていると、ふいに後ろから大声でユーノを呼び声が聞こえた。


「・・・・コハクさん?どうし」

「説明している時間はない。ついてこい」

「え?いまそれどころ」

「いいから!はやく!」

「え?ちょ」


いきなり現れたと思ったら、ろくな説明もないままユーノの腕を引っ張り、コハクは書庫の奥へと飛んでいった。


「・・・・・なんなんだ?」


残された司書は、頭をかしげながら、作業を再開していった。















「・・・・・・ちょ。コハクさん!いまは貴方に付き合ってる暇は」

「こっちだ!」

「ちょ」


今までに聞いたことのない大声で叫ぶコハクに、ユーノはなにも言い返せずにひっぱられていく。


「つい先ほどだっ・・・・・!急に書庫にあるものが出現した」

「あるもの??」

「あぁ・・・・まさかとは思ったが・・・・・本来今日はいないはずのお前を見て確信した」

「・・・え?」

「・・・・・あれは・・・・フリージアだ」

「!」


フリージアという言葉に、おもわず動きを止めるユーノ。


「フリージアが・・・・?ここに?」

「あぁ・・・・・いや、正確にはここにはいない」

「??いったいなに」

「みえた・・・・あれだ」

「!!」


コハクが指さす方向。そこには


「これは・・・・っ」


かつてみた、小さな木の板。そう、


「・・・・・まさか」


初めてフリージアと出会った、あの部屋へと続く木でできた扉。

そして、あの時と同じように、何も無い板からポンと音を立ててドアノブが現れた。


「・・・・」

ユーノは、ナニも言わずただ扉を見つめる。


「おそらく、フリージアはこの中にいるだろう」


そんなユーノに、コハクは語る。


「なぜ今となってこの扉が現れたのか、私にはわからん。だが、お前は行くべきだ、・・・・・と、思う」

「・・・・僕が・・・・」

「確証はないがな。だが、あの子に一番近い存在は、ユーノ、お前だ」

「・・・・・」


冷静に考えて、ここまで深く考える必要はあったのだろうか。

ただ、ひとりの女の子が消え、そして、その女のこと出会った始まりの扉を開けることに。


「・・・・・・行ってくる」


だが、ユーノは不安感で胸がいっぱいだった。

なぜ、今日でなくてはならなかったのか。

なぜ、今になってこの扉が出てきたのか。



「・・・・あぁ」


コハクは、なにも言えない。

博識な彼女だからこそ、分からないことについては、何もいうことができない。



「・・・・・・」



ユーノは、扉に手をかける。あの時と違い、不安と、恐れを抱きながら。



「・・・・っ」



そして、扉が開かれる。白いヒカリがユーのを包み込み、そのまま音もなくユーノと扉は消えていった。



「・・・・・・帰ってこい、必ず」


そういうコハクの思いも、今はただ、書庫の静寂に飲み込まれていくだけだった。

















「・・・・・・っ」


そして、ユーノは目覚める。ちょうど一年前に見た、あの白い部屋で。


「・・・・久しぶり、だね」

「・・・・え・・・・?」


何もない、白い空間。大きすぎず、小さすぎず。


「・・・・やぁ、少年」

「・・・っ!!?」



そんな空間に、二人の男女が存在した。




あまり背の高くない、メガネをかけて後ろで髪をリボンで止めている青年。




そして




「・・・・元気そうだね、うん。なにより」

「・・・・ユリ、姉ちゃん・・・・・・?」






かつて青年の目の前で死んだはずの、少女。








そこには、ふたりだけが、存在した。
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