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ユーノとソラ その四

最近ろくな更新してない・・・・・ってことで夏休み最後の更新です!(え

・・・・はやくハートゴールドやりたいな~・・・・・・



先にコメ返っす


>みづつきさん
・・・・現実の妹は厳しいですよ・・・・・あいつらには兄に対する配慮ってものがないんですよ(泣

>八朔牡丹餅さん
ありがとうございます。早速やってみようと思ったんですが、ダウンロードエラーで出来ませんでした(泣
世界って誰を中心に回ってるのかしら?

あなた?私?それとも誰でもないのかしら?



・・・・・・少なくとも私は、他人によって私の世界を作られたんだけどね。





















「・・・・・最初は、ただの景色だったわ」


抑揚のない声で、ソラは言う。


「・・・・景色?」
「そう。・・・・・見たこともない景色が時折頭をよぎるだけ」
「・・・どんな?」
「・・・・機械」
「?」
「そう、機械。周りの壁が全部機械でできた部屋。・・・・・とても薄暗くて・・・・・なんだがさみしい場所。・・・・・できれば、行きたくないわね」
「そう」


皮肉そうに笑うソラを、ユーノはただ、うなずいて見つめる。


「次に見え始めたのは、大きな画面だった」
「大きな画面?」
「そう、そしてそこにはある一つの大きな機械の情報が流されていたわ」


「その映像を見て、なんとなくだけどわかったの」
「・・・・・何がだい?」
「あぁ、これは私なんだって」
「・・・・・・」


まるで遠い過去を思い出しているかのように、ソラの目線は空を見つめる。


「対機械用諜報活動及び工作機器。・・・・・・それが私、よ」
「・・・・・な、なんだって?」
「要は人の手に負えない機械で守られてる情報なんかを手に入れるために使われる機械。・・・・まあ、いわばスパイロボットみたいなものね」
「・・・・・スパイロボット・・・・」
「ユーノが望むなら、管理局の裏の情報手に入れてあげるけど?」
「・・・・・・・」
「冗談よ。・・・・・そんな顔しないで」




「手に入れる情報がより難しくなるにつれ、私はどんどん改造されていった」
「改造?」
「ええ、最初はただの鉄の集まりだった私が、いつの間にか魔法を使えるようになり、しまいには人の形に作り替えられ、最終的には自我も形成されていった」
「・・・・自我を?っていうかなんで人の形に?」
「より高度な魔法を操るには、どうしても人間に近付ける必要があったみたいね。だからこそ、私はこの形と、感情を与えられた」
「・・・・・そんなことできるの?」
「多分ね。そうじゃなきゃ、私がこうやって自分で考えて話すことができるの理由が見つからないわ」
「なんで女の子である必要があったんだろうね?」
「趣味じゃない?作った奴の」
「・・・・・・・・」
「・・・・・・こほん」



「・・・・・ま、要は悪用するために生み出されたってこと。私は」


再びベットに寝転んで、ソラは諦めたように言う。


「・・・・・ちなみに、自分が機械だ、ってのがわかったのは?」
「結構前ね。ためしに自分の腕を少し切ってみたら、すぐわかったわ」
「・・・・・そんなことするもんじゃないよ」
「わかってるわよ。・・・・・でも・・・・・・どうしても確認したかったのよ、私が人間かどうか」
「・・・・・」
「ま、結果人間じゃなかったんだけど」


その時のソラの表情を見て、ユーノは何も感じることができなかった。


「・・・・・・そして・・・・・」


なぜなら、そこにいたのはソラではなく、


「私の中にもう一人の私がいることが、わかったの」


ソラであってソラではない、ユーノが見たことのない一人の少女だったから。


「・・・・・私の中に・・・・・?もう一人・・・・・?」
「そう、初めに造られた自我は、今もまだ私の中に残ってたの」
「・・・・・・?」
「記憶喪失・・・・・・なんで私がこの書庫にいたのかはわからない。箱詰めにされて、からだもバラバラにされて」
「・・・・・・知ってたの?君が初めて僕らの前に現れた時、どんなのだったか」
「教えてもらったの。・・・・・コハクさんに」
「・・・・・そう、なんだ」


なぜコハクがソラにそのようなことを教えたのか、はたまた、ソラがコハクに聞いただけなのか。ユーノは、その答えを知ることはない。


「誰かはわからないし、ただの事故かもしれない。だけど、本来消えるはずだった私のメモリーの中にあった記憶は・・・・・・わずかに残ってたみたいね。そしてそれが、少しずつ復元されていった」
「・・・・・・」
「・・・・・私という、新しい人格を形成しながら」


「・・・・君は君だ、昔に何があったかなんて僕には興味がないし、それは司書たちだって同じ。みんなここで働く仲間。・・・・・それじゃダメなのかい?」
「・・・・・え?」


ユーノのいきなりのセリフに、驚くソラ。


「どうせ君のことだ、自分が何者かわからなくなった・・・・・・それとも、昔犯した罪そせいで僕らに迷惑かけるかもしれない・・・・・・そんなことで悩んでいた・・・・・違うかい?」
「・・・・・・・・」


やさしそうにほほ笑むユーノを見て、ソラは


「・・・・・・・そうね・・・・・それもある・・・・・わね」


悲しそうに、ほほ笑んだ。



「だけどね、ユーノ」
「・・・・?」
「一番の問題は、そこじゃないの」
「・・・・え・・・・?」
「・・・・・・過去の私の自我が、今の私の自我を押し出そうとしているの」
「・・・・・・・なんだ、って・・・・・?」


「今もそう、こうやってあなたと話すのも、とても集中しないといけない。・・・・・気を抜くと、意識を持って行かれそうになるから」
「・・・・・・」


ソラの言葉に、絶句するユーノ。


「そして意識を持って行かれそうになると、いつも激痛が私を襲うの。・・・・・さっき見たでしょ?あんな感じで暴れちゃうほどの」
「・・・・・・そん、な」
「特に最近はひどいの。・・・・というより、日に日に意識を持って行かれそうになるのが頻繁になってくる。・・・・・・そのたび、私は見たことのない映像と、痛みを味わうことになる」
「なんで・・・・・そのことを今まで黙って・・・・・・?」
「・・・・・仕方ないじゃない・・・・・」



「言ったところで、どうにかなるわけじゃないもの」
「・・・!」
「むしろ、あなたたちの負担にな」
「なるわけないだろう・・・・・!?痛みぐらいなら、治癒魔法でなんとか」
「痛みは、そうね。何とかなるかもしれない。・・・・・・だけど、記憶はどうなの?一つの体に二つの自我があって、それはお互いに共存することはできない。どちらかが、消えるのよ?どうしろっていうの?」
「そ、それは・・・・・今の僕にはわからないさ!だけど、調べれば何とかなるかもしれない!それに、機械に詳しい知り合いだって僕は何人も知ってる!その人たちの力を借りれば・・・!」
「何とかなったかもしれないわね。だけど、もう遅いわ」
「っ!?」
「・・・・・・おそらく、後数日で私の自我は消える・・・・・直観だけど、わかるわ。自分のことですもの」
「そんな・・・・!確証がないだろう!?今からでも遅くない!一緒に解決法を探せばいい!」
「もう無理なの・・・・・!いつ自我が消えてもおかしくないの!」
「でも・・・・!今までこれたんだからこれからも」


「っ、あなたに何がわかるのよ!?」

今まで一人でため込んできた想いが、破裂する。


「理解できる!?自分ではない誰かが!自分を!・・・・私の中を!今にも浸食しようと常にうごめくのよ!?」

それはきっと、ユーノにも、いや、誰にもわからないことなのかもしれない。

「それがどれだけ怖いか・・・・恐ろしいか、あなたに分かるっていうの!?」
「・・・・・・・」

だから、ユーノは応えられない。目の前の少女の、悲痛にもがく顔を見ても。彼に、ユーノにできることは、彼女を受け止めることと、自分の弱さを知ることだけ。






「もう・・・・・いやなのよ・・・・・・」




------悲しむぐらいなら。




「・・・・・ソラ」




------つらいだけなら。




「苦しいの・・・・!怖いのよ・・・・・・!」




------この先に、救いがないのであれば。




「・・・・・お願い・・・・ユーノ・・・・・・」




------それならば。せめて愛した人たちの手で。























「・・・・・・・・私を、壊して」














~続く
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